◆設定◆
・齋藤学
職業:金型工場の営業マン(勤続22 年)
会社:株式会社ストレートライン
年齢:45 歳(バツイチ)
趣味:読書/ 映画鑑賞
楽しみ:取引先の女性社員との打ち合わせ
・三ツ島かおり
職業:アダルトグッズメーカー勤務(勤続3年)
会社:Oto Inc.
年齢:23 歳(独身)
趣味:ナンパ
楽しみ:複数プレイ
◆ストーリー◆
Oto Inc. との新しいプロジェクトが始動した。昼間は神崎おとはと企画を練り上げ、仕事の後は二人だけの秘密のプロジェクトに勤しむ…。そんな愛と背徳の甘い日々が待っていると思っていた。
…が、私は疲れ切っていた。毎日のように終電近くまでの残業、休みなんて返上上等。睡眠時間も食事時間も満足に取れない生活、そしてセックスレス。仕事に忙殺されて誘いを断り続けた結果、神崎おとはからもめっきり誘われなくなってしまった。
久しぶりに早めに帰宅できた今日くらいは、疲れた心と体を癒すため、自宅でゆっくり過ごそうと決意する。ビールでも飲んで、買ったばかりのソファーで寛ぎながら、お気に入りの映画でも見よう。そんな自分なりのリフレッシュ法を画策し、近所にあるDVDショップへ向かったのだった。
しかし、どの作品も面白そうでなかなか借りるものが決まらない。だが、映画好きとしては見たい作品を色々探している時が一番楽しい瞬間なのである。私は棚を行ったり来たりしながら、気になったDVDを手に取り思いを巡らせた。
デイミアン・セイヤー・チャゼル監督の『ラ・ラ・ランド』はまだ観れてなかったな。『セッション』がよかったから、この監督は間違いない。そうなれば、大好きなクリストファー・ノーランの『ダークナイト』は棚に戻すとして…。おっと、見損ねたアリ・アスターの『ミッドサマー』がもうレンタルされてるじゃないか。「『ヘレディタリー/
チョイスではないかと一人でニヤついていた。
そんな時だった。
「映画お好きなんですね。」
不意に背中から妖艶な女性の声が聞こえた。私は振り向くこともできなかった。そもそも、話しかけられているのは私なのか?
「さっきからすごい熱心だもの。」
そう言いながら、女性は私の手元を覗き込んだ。美しい黒髪が視覚を覆い、しっとりとした石けんの匂いが、鼻腔をくすぐった。
「今日の映画は決まったの?」
女は私を見上げた。そこには壇〇似の和風美人が、厚い唇を綺麗な弓形に曲げて微笑んでいた。タイトなパンツスーツに白のブラウス、いかにも仕事が出来るビジネスウーマン然とした出で立ち。しなやかなボディラインが妙に艶めかしく映る。
「あっ、はい…。」
「エッチな映画かと思ったら、案外フツーね。にやにやしてたから、今日のオカズでも選んでるのかと思っちゃったわ。」
本当にその人が発したのかと疑ってしまうぐらい、明け透けな言葉。見た目の美しさとのギャップが凄まじいが、そのアンバランスさが私の興味を掻き立ててくる。これは新手の美人局に違いないと自分の中のレーダーが働いた。が、どうしても何か引っかかる。警戒心は解かぬまま、少し会話を続けてみることにした。
「いえいえ、映画でそんな…。わ、私は、至って真面目な一介の映画好きで…」
「ふふっ。そういうことにしといてあげる。」
「私は、け、健全な映画ファンです。決していやらしい気持ちでは…」
「もう、そんな警戒しないでよ。ただ、面白い映画を知ってたら教えてもらおうって思っただけなんだから。」
彼女は微笑を浮かべながら、髪の毛をサッとかき上げた。その艶髪からフワリと漂う女の媚香。美しい額と顔、そして細身の体にしては豊かな胸の膨らみが目の前に現れる。私は空いた口がふさがらず、危うく涎を垂らしそうになった。
彼女はズイっとその豊かな胸を私の腕に押し当てながら言った。
「ねぇ、オススメ教えて?」
腕に感じた予想以上のボリューム感に、私は頭が真っ白になってしまった。
「は、はい!マダム。」
思わず出てきた言葉に、自分でハッとして口を塞ぐ。いったい、何を口走っているんだ俺は・・・
「ふふふ…マダム?そんな歳に見える?」
「あ、いえ、なんかの映画のシーンかな…。テンパってしまって。すいません。」
「エッチな映画でしょ。」
「ち、違います。」
私はあたふたして手に持っていたDVDを落としてしまった。慌ててDVDを拾う。
「あまりにこう、大人の女性というか…」
顔を上げながら、足先から彼女のボディラインを眺めた。しなやかな足、プリッとしたお尻と引き締まった下腹部、組んだ腕の上の膨らみはブラウスの中で窮屈そうにしている。ブラの色は赤みたいだ。
「えっと、艶っぽかったもので、つい…」
「かわいい♪」
まるでキャラクターに使うような誉め言葉を投げかけられ、年甲斐もなく嬉しくなってしまった。私が照れ笑いを浮かべると、彼女もクスクスと笑い声をあげた。
なんだか空気が和やかになり、二人の顔に親しげな笑顔が浮かぶ。ようやく普段通りのリラックスした状態で会話を始めることができそうだ。
「これから観るの?」
「ええ。家で観ようと思って。」
「そうなんだ。奥さんと?」
「いや、一人で。独り身なので…」
「ふうん。一人で観るのさみしくない?」
「どうかなぁ。映画ってそういうものじゃないかと。」
「でも、二人で観るのも楽しいと思わない?」
「まぁ…」
誰かと映画を観るなんて、別れた妻(アイツ)と行って以来だから十年以上前だなぁ。あの頃はちょこちょこ一緒に観に行ってたな。アイツは映画好きでもないのに、一方的にいろんな薀蓄を語ったっけ。あれ、初めて手を繋いだのって、確か映画館じゃなかったかな。なんの映画だったっけ…? 別れてからは、一人で楽しむ以外、考えたこともなかった。
そんな物思いからハッと我に返ると、彼女が私を見つめていた。
「ね、一番好きな女優は?」
「え? 一番かぁ…。難しいけど、デミ・ムーアかなぁ。」
「ふ〜ん。何に出てる人?」
「有名なのは『ゴースト』だよ。『チャーリーズ・エンジェル』にも出てるけど。」
「好きなのはどっち?」
「それは、『ゴースト』かな。」
「どれ?」
彼女は棚を指差した。
「え〜と確かこの辺に…」
私が探していると、先に彼女が作品を見つけた。『ゴースト』は少し上の棚に置かれていた。
「あった。」
「そう、それそれ。」
彼女は背伸びするようにDVDに手を伸ばした。スラリとした腕が、豊かな胸の膨らみを強調していた。
「届かないから、ちょっと支えて。」
「え?」
「腰のあたりを押さえててくれたらいいから。」
私は言われるがまま彼女の腰に手を当てた。服の上からでも、肉付きの良さが伝わってくる。
「ん〜〜」
私は必死でつま先を伸ばす彼女のお尻に釘付けとなり、生唾を飲み込んだ。
「取れた!」
彼女はDVDを手に取ると、嬉しそうに胸に抱えながら言った。
「一緒に観ましょ?」
「え?」
「映画。」
「一緒にって…。」
「お邪魔かしら?」
「いえ、そんなことは…」
「じゃあ決まりね。」
「あの、でも、どこで?」
「あなたのおウチ。近いんでしょ?」
「う、ウチに来るの?」
「そ。あ、変な想像したでしょ? やらしい。ふふふ・・・」
まるでご褒美のような切り返し。その答えに、脳みそまでしびれるような甘美な快感がせりあがってきた。しっとりとした口調の中に、どこか色気を滲ませた響きが混じる。それだけでも、抜けそうなほどにエロい。
だが、こんな美人に誘われるなんて、最近の私の人生は明らかにおかしい。この前の神崎おとはの一件といい、もしかして命が尽きる前に神様がプレゼントしてくれたラッキースケベ・タイムなんじゃないかと邪推してしまうくらいだ。
だがしかし。その不信感など、現状を前にしては風前の灯。私の体はとても正直で、すでに下半身が臨戦態勢に入りつつあった。いかんいかん、ここは公共の場だ、素直になるには早すぎる・・・。私は緩んでいる口元をきりりと結びなおし、咳払いをひとつして彼女にもう一度向き直った。
「いえ、やましいことは何もありません。」
彼女がクスッと笑う。
「映画を観る。それだけです。」
「うふふ。じゃ、映画見る前にもっと仲良くなりましょう?」
急に組まれた腕からは、彼女の若く弾力のあるおっぱいの感触が伝わってきた。ブラウスから零れ出しそうな胸を押し付けられた腕は、まるで性感帯になったかのように喜んでいる。下着もはみ出していて、いやらしく誘っているようだ。
それにしても初対面で、しかもこんな場所で迫ってくるだなんて、大胆な人だ。
「仲良くって…?」
「もっとお互いのこと知らなきゃ、でしょ?」
私の鼻先を細い指で弾きながら彼女は言った。
「あぁ…、親睦を深めるってことですね。ど、どこ行きましょう?」
本当は今ここで彼女を押し倒してしまいたい。棚から溢れてきたDVDに埋もれながら、彼女の肉体を貪る想像をして、私の下半身は屹立した。
「もう・・・まどろっこしいなぁ。そのスケベな顔にどこで飲みたいか書いてあるわよ」
私の下心を読みとったかのような言葉にギクリとなる。そんな私の逸る気持ちなど想定内だとでも言うように、彼女は妖艶に微笑みかけた。
「早く二人っきりになりたいの。それとも、まだあたしのことを焦らしたい?」
腰をもじもじさせながら、彼女は私の硬くなった股間を優しくさすった。思わず声が漏れそうになる。
「これは、ご褒美だ…。」
「え?」
「あっ、いや、独り言…。」
私は緩んだ顔と姿勢を正した。
「じゃ、行こうか。」
私が歩き出すと、彼女は私の胸に顔を埋めるようにグッと身を寄せた。
「エッチなのはなくていいの?」
「そんなものは要らないよ。」
君以上にエロい作品はこの世にないだろう。そんな言葉を飲み込んで、私たちはレジへと向かった。
こんな風に突然誘われたら、もう頭は真っ白になりますよね。エロさ全開の痴女だけでなく、清楚でおとなしそうな子からも声を掛けられてしまうなんてまるで夢のようでも、アニメやドラマでしか起こらなそうなミラクルが起きるのが、この逆ナンパヘルスアトラクションなのです!男性のパーフェクトドリームを叶えましょう!